私の目さえ盗めば、何も言われない会社だった|評価も属人化していたという話
今日、直行直帰を使って、退社時刻より前に帰っている社員に出くわしました。
直行直帰のルールは、文書で明示しています。周知もしています。
それでも、見えないところでは、こうなる。
最初に出てきたのは、怒りではなかった
「まぁ、そうなるよな」
出てきたのは、これでした。諦めに近い感情です。
自分でも少し意外でした。ルールを決めて、周知して、それを破られたのだから、怒ってもいいはずです。
でも怒りは出てこなかった。どこかで「こうなる人はいる」と思っていたからだと思います。
人の問題でもあり、構造の問題でもあった
今回に関して言えば、その人の性格によるところは大きいと思っています。
自分は苦労せずに仕事を回す、というクセのようなものがある人です。そういう人にとって、サボれるルールは「思いっきり活用するもの」になります。
ただ、その人を責めて終わりにすると、たぶん同じことがまた起きます。
今回の状況を整理すると、こうでした。
- 私の目さえ盗めば、何も言われない
- 私のほかに、評価する人がいない
こう書くと分かりますが、これはその人が特別にずるいという話ではありません。そういう構造だった、というだけです。
評価者が一人しかいない、という問題
以前、人を雇うと、その人はまず「経費」になるという記事で、属人化をやめたいのに進まない話を書きました。
今回気づいたのは、属人化していたのは業務だけではなかったということです。
評価も、私に属人化していました。
私が見ていれば成立する。私が見ていなければ成立しない。そういう状態を、自分で作っていたわけです。
人を増やして組織にしていこうとしているのに、見る側が一人のままなら、増えた分だけ「見えないところ」が増えます。
打つ手は決めました
監視を厳しくする方向ではなく、はじめから見える状態にしておくほうで入れます。
- 出勤・退勤の打刻に、位置情報を付ける
- 一人ひとりの予定を、みんなで管理する
この2つを入れます。これだけでも、抑止力は働きます。
大事なのは、私が見張るための仕組みにしないことです。
位置情報も予定も、全員が同じように出して、全員が見られる状態にする。そうすれば、見る人は私一人ではなくなります。
ずるをしにくくなるのは、社長に見られているからではなく、横にいる人に見えているからです。
本当に心配しているのは、別のところ
正直に書くと、その人が1時間早く帰ったこと自体は、たいした損害ではありません。
心配なのは、こちらです。
- まじめにやっている人が、それを見ているかもしれない
- 見たうえで、何も言わずに普通に働いているかもしれない
- そういう状態が続くと、まじめにやる理由のほうが先に壊れる
制度が壊れるより、こちらのほうが早いし、戻すのが難しいです。
一人のずるを取り締まるためではなく、まじめにやっている人が損をしないために、見える状態にする。順番としては、こちらだと思っています。
今日のまとめ
- ルールは明示していた。周知もしていた。それでも見えないところでは守られない
- 出てきたのは怒りではなく諦め。「こうなる人はいる」と、どこかで思っていた
- その人の性格によるところは大きい。ただし「私の目さえ盗めばいい」構造でもあった
- 業務だけでなく、評価も私に属人化していた
- 入れるのは打刻の位置情報と、予定の共同管理。社長が見張るのではなく、全員に見える状態にする
- 目的は取り締まりではなく、まじめにやっている人が損をしないこと
PR
性善説で作った制度が、どこで壊れるのか。評価と組織の本を読むと、だいたい同じところでつまずいていることが分かります。
マネジメント・評価制度の本を見る(Amazon)
※Amazonのアソシエイトとして、適格販売により収入を得ています。
同じ規模で、評価する人が自分しかいない。そういう会社の方、どうされていますか。
コメント
コメントを投稿