クレーム対応の基本|「とりあえず謝る」が危険な理由とピンポイント謝罪の使い方
クレームの電話を受けた瞬間、頭が真っ白になる。とりあえず謝ってしまう。その「とりあえず」が、あとで自分の首を絞めます。
この記事では、クレーム対応で押さえるべき基本を整理します。とくに謝罪の仕方は、知っているかどうかで結果が大きく変わるところです。
クレームは大きく2種類に分かれる
クレームには大きく二つの種類があります。
①こちらに非があり起きているケース
②お客さんが勘違いして起きているケース
だいたいは①のこちらに非があっておきるケースが多いです。
・どちらにしても早く対応しなければいけません。
わからないことがあったら「調べてから回答します」としてもいいですが、万が一調べものに時間がかかる場合はあらかじめ「お時間いただきます」と了承をとったり、途中経過も報告するようにしましょう。
・対応は正確に行いましょう。
相手の主張はメモを取ったり音声の録音をしていましょう。お客さんが怒っていると言葉が支離滅裂になったとしてもしっかりと言い分を理解します。
また、
・相手が怒っているからといってむやみやたらに謝罪してはいけません。
関係ないことまで言われて謝ると関係ないことまで非を認めたという勘違いをお客さんにさせてしまいます。
謝罪は「〇〇の件、申し訳ございませんでした」と、ピンポイントで謝罪をしていきましょう。
「とりあえず謝る」がなぜ危険なのか
本文で書いたピンポイントで謝るという点を、もう少し詳しく説明します。
お客さんが怒っているとき、話は1つの件だけで終わりません。過去の不満や、担当者への印象、別件の話まで一緒に出てきます。そこで「申し訳ございません」とだけ繰り返すと、相手はすべての項目について非を認めたと受け取ります。
あとから「あのとき謝ったじゃないか」と言われたとき、こちらに反論の余地がなくなります。これが「とりあえず謝る」のいちばん怖いところです。
だからこそ、「〇〇の件、申し訳ございませんでした」と対象を限定して謝る。これだけで、認めた範囲がはっきりします。
お客さんの勘違いだった場合の伝え方
②の勘違いによるクレームは、対応を誤ると火に油を注ぎます。「それはお客様の勘違いです」は絶対に言わないでください。正しくても、相手は恥をかかされたと感じます。
使いやすいのは、誰のせいにもしない言い方です。
- 「こちらの説明が足りず、分かりにくくなっておりました」
- 「ご案内の仕方に改善の余地がありました」
事実として説明不足だったのなら、これは嘘ではありません。相手の間違いを指摘せずに、事実を訂正できるのがこの言い方の利点です。
記録は自分を守るためのもの
本文に書いたメモと録音について補足します。これは相手を疑うためではなく、言った言わないを避けるためです。
- いつ、誰が、何を言ったかを時系列で残す
- こちらが何を約束したかを明確に書く
- 録音する場合は録音していることを伝える … 無断録音はトラブルのもとになります
そして、記録は対応した本人だけが持っていても意味がありません。上司や同僚が見られる場所に置いてください。担当者が休んだ日に電話がかかってきたとき、記録がなければ対応できません。
ひとりで抱えないこと
最後にこれがいちばん大事です。クレーム対応をひとりで抱えると、判断が甘くなります。
早く終わらせたい気持ちから、できない約束をしてしまう。金額を勝手に決めてしまう。これは対応者を責める話ではなく、ひとりでやらせる体制のほうに問題があります。
報告した人が責められる職場では、報告が上がってこなくなります。そして報告が上がらないクレームは、必ず大きくなってから発覚します。
クレーム対応を体系的に学びたい方へ
クレーム対応は、経験で身につく部分も大きいのですが、先に型を知っておくと最初の1件から落ち着いて対応できます。とくに謝罪の言い回しは、知識として持っているかどうかの差がそのまま出ます。
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まとめ
- クレームは①こちらに非があるケース ②お客さんの勘違いの2種類。多いのは①
- どちらにしても早く対応する。時間がかかるなら先に了承を取り、途中経過も報告する
- 相手の主張はメモか録音で正確に。録音するなら伝えてから
- むやみに謝らない。「〇〇の件、申し訳ございませんでした」とピンポイントで謝る
- 勘違いの場合も「勘違いです」とは言わず、説明不足という形で訂正する
- 記録は共有する。ひとりで抱えると判断が甘くなる
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