福祉用具専門相談員向け 住宅改修工事のため建築について知りましょう①


福祉用具専門相談員は建築の知識がないため、住宅改修工事は最初は理解が難しい分野かもしれません。


住宅改修工事を適切に行うために建築について知っていきましょう。


建物の種類について簡単でいいので知っておこう


【在来工法】

日本古来の工法です。

土台、柱、梁、筋交いなどで構成され、ボルト等の金物で連結して耐震強度を高める構造です。


筋交いが入っていない壁は解体することが可能である可能性が高いのでリノベーションをお考えの方は思い切って間取りの変更も可能になるかもしれません。

筋交いは基本的に外すことができないです。耐震については必ず専門家に相談しましょう。






【ツーバイフォー工法】
2×4(2フィート×4フィートのこと)など海外の寸法を用いて出来上がった壁ごと組み上げていく工法です。


壁自体が耐力壁になっているので壁を解体して間取りを変更することは難しいです。(フルリノベーションには不向き)

柱間はだいたい455ピッチになっています。地震で発生する縦揺れ・横揺れの力を建物全体で受け止め、ねじれや変形を抑えるため耐震性に優れています。



【鉄骨造】

建物の4点の角や体力上大切な場所に鉄骨の柱を使い設計されています。

その鉄骨に直接木材を打ち付けて、その木材を下地として壁を作っていきます。

住宅改修の下見で角に手すりを取付する際は「角は柱だから必ず手すりは取付できる」と安易に考えてしまうと危険です。

昔は大空間の建物や3階建て以上の建物を建築するには、木造では構造計算ができなかったので必ず鉄骨造でしたが、最近では木造でも大きい建物が建築可能になっています。

「軽天」というシルバーの鉄材が壁の下地になっている場合もあります。(軽天へはビスの取り付け可能)




【鉄筋コンクリート造】

鉄筋で建物の形を組んで型枠し、そこにコンクリートを流して施工します。

強度が強く耐火なのでビルやマンションなどで活用します。昔の規模が大きい戸建ては鉄筋コンクリート造のものもたくさんありますので、住宅改修工事の下見の際には注意が必要です。

壁はコンクリートなので直接樹脂プラグなどのアンカーでビスの取り付けができます。※マンションの共有部分の壁へは取付はしないでください。

気を付けなければいけない点はGL工法という工法で壁を作っている場合、GLボンドによりコンクリート壁とプラスターボードの壁との間に空間ができるので手すりが取付できない可能性もあります。


コメント