仕事の覚えが早い人と遅い人の差|説明を聞き切ってから始めると記憶に残らない
同じ説明を何度も聞いているのに覚えられない。分かったつもりでいたのに、人に説明しようとするとうまく言えない。仕事の覚えが早い人と遅い人の差は、どこで生まれているのでしょうか。
先日、社内でこう言われました。
社長は自分ができるから相手もできると思っている。仲間同士の仕事の依頼でも、これくらい分かるだろうと説明が足りない。
丁寧な説明が必要なのはそのとおりで、反省しました。ただ、この指摘をきっかけに「説明を全部聞いてから始める」進め方そのものについて考えたことを書きます。
説明を聞き切ってから始める、の落とし穴
誰でも早く仕事を覚えたいと思っていると思います。
ただ、何回か聞いたことでも覚えていなかったり、なんとなくわかっているがうまく説明できなかったり。
先日このようなことを言われました
「社長は自分ができるから相手もできるとおもっている。仲間同士の仕事の依頼でも、これくらいわかるだろうと説明が足りない。」
と、
自分がもともとできる人と思われていること、そしてもっと丁寧な説明が必要だということを指摘されました。
もちろん仕事をやってもらうのに丁寧な説明は必要です。
しかし、初めてのことやある程度自分で考えてやらなければいけない仕事のときでも
「まずはすべての説明を聞き、わからなかったらさらに説明を聞いて、わかったら取り掛かる」
といった進め方をしていませんか?
これはすごく時間がかかります。また、記憶にも残りにくいです。
人間の記憶に残すためにはなるべく強烈な脳への刺激が必要です。
例えば、説明はサッと聞いて、まずはやってみる。わからないなりにつらい思いをして理解しようとする。
この時に脳へのストレスがかなりかかりますが、このストレスをかけることでバッチリ脳に残り理解を深めることを早めます。
最近の自分自身もその積み重ねでできています。
これは受験勉強や資格勉強の勉強方法で言われていることですが、仕事でもかなり近いものがあると思いました。
なぜ「先にやってみる」と記憶に残るのか
本文に書いたとおり、記憶に残すには脳への強い刺激が要ります。説明を聞いているだけのときと、実際に手を動かして詰まったときとでは、かかる負荷がまるで違います。
詰まったときには、こういうことが起きています。
- 何が分からないのかが具体的になる … 「全体的によく分からない」が「この手順の3番目が分からない」に変わる
- 自分で考える時間が生まれる … この時間があるかないかで定着が変わります
- 次に聞く質問が鋭くなる … 結果として、教える側の時間も短くて済みます
つまり先に手を動かすことは、教わる側にも教える側にも得なのです。
ただし、やってはいけない場面があります
ここは補足しておきます。「まずやってみる」が向かない仕事もあります。
- 失敗すると取り返しがつかない仕事 … 利用者さんの身体に関わること、お金の処理、契約書類
- やり直しのコストが極端に高い仕事
- 安全に関わる作業
介護や工事の現場は、この例が多い業種です。「まず動く」は、失敗しても取り返せる範囲でやってください。取り返しがつかない場面では、確認してから動くのが正解です。
教える側が意識するとよいこと
指摘を受けた側として、私自身が気をつけるようにしたことも書いておきます。
- 説明を全部先に渡さない代わりに、詰まったときにすぐ聞ける状態にしておく … 放置と「まずやってみて」は違います
- 取り返しのつく仕事かどうかを、渡す側が判断する … ここは任せる側の責任です
- 「これくらい分かるだろう」を疑う … 自分ができることほど、説明が飛びます
3つ目は、まさに私が言われたことです。できる人ほど説明が足りなくなるのは、自覚しないと直りません。
覚え方そのものを変えたい方へ
本文でも触れたとおり、これは受験勉強や資格試験の勉強法で言われていることと近い考え方です。インプットしてからアウトプットするのではなく、アウトプットしながらインプットするという順序です。学習法の本を1冊読んでおくと、仕事の覚え方にもそのまま応用できます。
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まとめ
- 説明を全部聞いてから始める進め方は、時間がかかるうえに記憶に残りにくい
- 記憶に残すには脳への強い刺激が要る。詰まって考えた経験がいちばん残る
- 先に手を動かすと、質問が具体的になり、教える側の時間も減る
- ただし取り返しがつかない仕事・安全に関わる仕事では、確認してから動く
- 教える側は「これくらい分かるだろう」を疑う。できる人ほど説明が飛ぶ
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