社長や管理職は立派にふるまう必要はない|部下が勝手に上司を嫌いになる仕組み
部下のモチベーションを管理しなければいけない。嫌われないように気を使わなければいけない。社員の模範として立派にふるまわなければいけない。
管理職や経営者になると、こういうプレッシャーを感じることがあると思います。ですが、そこまで立派である必要はありません。嫌われないように頑張る必要もありません。
この記事では、なぜ部下は上司を勝手に嫌いになるのかという人間の心理と、そこにどう向き合えばいいかを書きます。マネジメントのスキル論ではなく、気持ちの持ち方の話です。
部下が上司を嫌いになる仕組み
社長や管理職は
部下のモチベーション管理をしなければいけないなどと思うかもしれません。
部下に嫌われないように気を使ったり、立派にふるまい、社員一同の模範でなければならないとプレッシャーを感じることがあると思います。
しかし、そんな立派でなければならないと感じる必要はありません。
嫌われないようにと頑張る必要もありません。
まず、社長が嫌いな従業員はこのような心理になっています。
学生だったころ学校の先生についてどう思っていたか思い出してみてください。
先生が嫌いなことってよくあると思います。
そういう場合に限って先生の方が偉いと思っていることが往々にしてあります。
先生を偉いと思っている人が先生が嫌いなんです。
「先生なんだから俺よりも偉くなきゃいけない」
「先生なんだから俺よりも物知りである」
「先生なんだからそんなにすぐ怒っちゃいけない」
というように
まず相手を「偉いはず」のところに置いておいて
次に相手を落とします。
「先生なのにあんなことしやがった」
「先生なのにあんなこと言いやがった」
「先生なのにこんなこともできない」
これが人間らしい心理になります。
会社でも部下が上司や社長に対して「社長なんだから」も偉い人物に持ち上げておきながら
「社長なのに」と落としにかかるような会話をしていませんか?
組織の中でリーダーや管理職、はたまた社長はただの役割です。
部下の機嫌を取ることが仕事ではなく、管理、社長業が仕事です。
人間の悲しい心理では従業員は社長や上司のことを勝手に嫌いになることは良くあります。勝手に持ち上げては、何かあったときに落として嫌いになる。そんなことに付き合っているわけにはいきません。
気にせず割り切って淡々と仕事をしましょう。
従業員は上司からの評価を受けて仕事をしていますが、社長は市場からの評価を受けて仕事をしている会社の一つの歯車です。
「上げてから落とす」は避けられない
本文に書いた「先生なんだから」「先生なのに」の構造は、役職がある限り必ず起きます。あなたの人格の問題ではありません。
ここを理解しておくと、次のことが分かります。
- 立派にふるまうほど、期待値が上がる … 上げた分だけ落差が大きくなる
- 完璧を演じると、ほころびが目立つ … 一度のミスが「社長なのに」に変わる
- 嫌われないように動くと、判断が甘くなる … これがいちばん実害が大きい
3つ目が重要です。嫌われたくないという気持ちは、必要な指摘を先送りさせます。その結果、問題が大きくなってから対処することになり、かえって組織に迷惑をかけます。
では何をすればいいのか
本文のとおり、リーダーや管理職、社長はただの役割です。役割として何をするかだけ考えればよいと思っています。
- 判断を先延ばしにしない … 嫌われるかどうかで判断を変えない
- 基準を言葉にしておく … 「なぜその判断なのか」が説明できれば、好き嫌いの問題になりにくい
- できないことは、できないと言う … 完璧を演じないほうが、結果的に落差が生まれない
- 機嫌を取らない代わりに、約束は守る … 信用は好かれることではなく、予測できることから生まれます
部下の機嫌を取ることが仕事ではありません。管理すること、経営することが仕事です。
社長が見ている評価者は誰か
本文の最後に書いたことを、もう少しだけ補足します。
従業員は上司からの評価を受けて仕事をしています。社長は市場からの評価を受けて仕事をしています。評価してくる相手が違うのです。
だから、社内で好かれているかどうかは、社長の成績とは別の話です。市場から評価されない会社は、どれだけ社内の雰囲気が良くても続きません。逆に言えば、市場から評価される会社を作ることが、結局は従業員を守ることになります。
社長も会社の一つの歯車です。特別に偉いわけでも、特別に立派である必要もありません。
組織づくりで悩んでいる方へ
「立派にふるまわなければ」というプレッシャーは、多くの場合役割と人格を混同していることから来ています。ここを切り分けられると、管理職の仕事はかなり楽になります。同じテーマを扱った本もいろいろ出ているので、考え方の型を持っておくと判断が速くなります。
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まとめ
- 部下が上司を嫌いになるのは「上げてから落とす」という人間の心理によるもので、避けられない
- 立派にふるまうほど期待値が上がり、落差が大きくなる
- 嫌われたくないという気持ちは、必要な判断を先送りさせる。これがいちばんの実害
- リーダー・管理職・社長はただの役割。機嫌を取ることが仕事ではない
- 信用は好かれることではなく、予測できること(約束を守ること)から生まれる
- 従業員は上司の評価を受け、社長は市場の評価を受けて仕事をしている
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